大和証、中国人マネー狙う FXで専用コールセンター 囲い込みを狙う

8月12日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
 大和証券グループ本社傘下の大和証券は、外国為替証拠金取引(FX)分野で、中国人投資家の囲い込みを強める。11日までに、中国語対応のホームページやコールセンター設置の検討に着手し、オンライントレードの運営部門を対象にインターネットによる中国語研修を開始した。中国語のセミナーも積極開催する。少ない元手で多額の外貨取引ができるとして人気を集めていたFXの取引が、レバレッジ規制の強化で大きく減少していることに対抗する。

 中国人投資家は、1人当たりのFX取引金額が日本人投資家よりも多く、値動きが大きい金融商品を好む傾向も強いことから、「ビジネスチャンスになる」(同社)と判断した。

 今月7日、大和証券と東京金融取引所が都内で開いた在日中国人投資家向けのFXセミナーには、100人以上が詰めかけた。セミナーは中国語のみで行い、会場には、パソコンや多機能電子端末「iPad(アイパッド)」でのオンライントレード体験コーナーも設置した。

 セミナー終了後も相場の見通しや、詳しい取引方法などについて問い合わせる参加者が相次ぎ、反響の大きさから、大和証券は「今後も、在日中国人が多い横浜や神戸でセミナーを積極開催する」とする。

 中国人投資家の受け入れ態勢も強化し、専用のコールセンターなどを早期に設置する。

 中国人投資家に対しては、FX大手のインヴァスト証券も昨年7月から、毎月数十人規模のセミナーを開いている。今年に入って参加希望者が急増し、中国人による取引量は前年比50%増の勢いで伸びているという。

 人気の背景について同社は「人民元証拠金取引ができないため、日本円でのFX取引への関心が高い」(同社)と分析する。

 今月から始まったレバレッジ規制の強化は、投機的売買を抑える目的で、FXの倍率を50倍以内にした。その結果、高倍率のうまみのなくなったFXから個人投資家が手を引き、東京金融取引所が運営する8月のFX取引量は7月に比べて約3割も減った。

 市場縮小の中にあって、中国人は富裕層が増加し、掘り起こしの余地が大きい。FX業界では、韓国人投資家を取り込もうという動きもあり、サービス合戦が強まると予想される。(川上朝栄)
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