ローソン:HMV買収 音楽ファンの囲い込み狙う

 コンビニエンスストア大手のローソンは28日、音楽・映像ソフト販売チェーンの「HMVジャパン」(東京都港区)を、12月1日に18億円で買収すると発表した。HMVの全株を保有する投資会社「大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ」(DPI)から全株を取得する。ローソンはHMVを傘下に入れることで音楽ソフトやコンサートチケットの販売を拡大し、若者中心のHMVの音楽ファンを囲い込む狙いがある。

 ローソンは現在、店頭端末「Loppi(ロッピー)」でコンサートチケットなどを、自社サイトで音楽ソフトなどを販売。子会社でアーティストのファンクラブ運営やグッズ販売も行っている。HMVのブランドは継続したうえで相乗効果をあげるため、双方のポイントカード会員へのサービス共有化などを進める計画だ。コンビニの顧客は20〜40代の男性客が中心で若者中心のHMVと顧客層が重なり、HMV会員のローソン店舗への集客効果も期待している。

 大手流通ではセブン&アイ・ホールディングスが今年3月、タワーレコードに出資。ネット通販などでの協業を検討している。

 HMVは都市部を中心に大型CD店を展開してきたが、音楽配信の普及などで店頭販売が低迷し、DPIが売却先を探していた。「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が買収を表明したが条件が折り合わず断念。最近では主力の東京・渋谷店をはじめ半年で20店舗以上を閉鎖して37店舗にまで減らし、ネット通販シフトを加速していた。ローソンは買収後も店舗は当面維持する方針だ。【井出晋平】
http://mainichi.jp/select/biz/news/20101029k0000m020064000c.html
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