喫茶「白鳥」:レトロかわいい、小豆島の老舗復活 名物のジュースも再現 住民と香川大生が協力、あす開店 /香川

毎日新聞 2013年03月08日 地方版

 小豆島町坂手で地元住民に惜しまれながら2年前に閉店した老舗喫茶店「白鳥」が、住民と香川大生の協力で9日に復活する。住民や学生らは名物メニューだった「ミックスジュース」など、かつての味も復活させており、20日に始まる瀬戸内国際芸術祭の観光客らも気軽に集えるコミュニティーカフェとしたい考え。【伊藤遥】

 「白鳥」は約50年の歴史を持つ、地区で最も古い喫茶店だった。ところが、11年に店主が亡くなり閉店を余儀なくされた。その後は店主の親族が建物を管理していたが、店は閉められたままだった。

 坂手と神戸を結ぶ定期フェリーの就航が決まっていた11年春、地域活性化を図りたい地元から相談を受けた香川大経済学部の古川尚幸教授(商品学)が、すでに休業中の「白鳥」に注目。地元の望む活性化策が、物品販売や飲食店経営だったことともマッチした。さらに、昨夏、古川教授のゼミ生らが坂手の海岸で6日間限定の海の家を運営する機会があり、その際に物心両面で支援した住民と学生の間に生まれた信頼関係も後押しした。

 また、学生に「古めかしいのがレトロでかわいい」と評判のテーブルや椅子、食器などの調度品のほか、明かりとりを兼ねたすりガラスの外観なども魅力的だった。

 「白鳥」の運営に参加するのは、経済学部生26人と坂手自治会婦人会のメンバー約15人ら。婦人会メンバーが調理を担当し、学生が総務や経理、商品開発、総合企画、広報を担う。メニューは両者が話し合って考え、郷土料理「かきまぜ」とそうめん汁に二つの小鉢をセットにした「日替わり定食」(600円)、しょうゆアイスを使った「白鳥パフェ」(650円)などを準備した。今月3日、地元住民を対象に開いたお披露目会では、いずれも好評だったという。

 メニューで最も苦労したのは「ミックスジュース」(450円)の再現だった。味を知る住民へのレシピ聞き取りに始まり、約20人を対象とした試飲会を3、4回実施。「桃の缶詰をもっと入れて」などの声を受け当時の味に近づけた。

 喫茶の代表を務める3年生の平井智子さん(21)は「継続的な活性化のために住民の参加は不可欠。地域の人は意欲的な人ばかり、自分たちもしっかりやらなきゃなと思います」と話している。営業は土日祝日の午前10時〜午後4時。

http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20130308ddlk37040543000c.html

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