I・コンサルが「トラコレ」の掲載店舗数拡大 お試し価格サービス 女性殺到

4月15日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

IT(情報技術)系のベンチャー企業、I・コンサルティング大阪市中央区)は、さまざまなサービスを「お試し価格」で利用できるウェブサイト「トライフィールコレクション(トラコレ)」(http://www.tryfeel.jp/)の会員数と掲載店舗数を大幅に拡大する。ホテルやレストラン、美容室などを通常の平均70%引きで利用できる仕組みが価格に敏感な女性の心をつかみ、体験者がリピーターとなって店側の顧客になるなど、同事業の認知度が広がってきたためだ。

 このサイトは、2008年4月に関西2府4県の店舗を集めた関西版をまず開設。その後、東海版、東京版などを順次立ち上げ、現在は5エリア・約2400店舗のサービスを掲載している。

 最大の特徴はホテルやレストラン、居酒屋、エステ・美容室、スポーツジムといった掲載店舗の特定サービスを平均70%割引の料金で利用できること。中には100%割引きとして、無料で試すことができる例もある。

 潜在顧客を掘り起こし、常連客として囲い込むために、新商品を無料で配布するサンプリング手法と考え方は同じだ。

 新子明希(あたらし・はるき)社長は「どんな優れたサービス、おいしい料理でも一度体験してもらわなければ良さは伝わらない。客に割安な価格で試してもらい、店舗のファンになってもらうことを狙っている」と説明する。

 同社によると、一度利用した客が再び店舗を訪れるリピート率は、サイトへの掲載前と比べ平均8〜9%上昇しているという。試した顧客が通常価格で何度も利用するようになり、店舗の収益向上につながる効果が期待できるというわけだ。

 サイトを使ったこの手法が定着してきたことで、掲載店舗エリアを全国に広げ、2月末現在で約10万人の会員を12年4月までに約100万人に拡大。併せて掲載店舗数も約2万店舗に増やす計画だ。

 サイトを利用する際は、まず会員登録(無料)を行う。その後、サイト上でサービスを選んで予約するが、店舗側が利用可能な曜日や時間、性別、年齢などを提示しており、条件に合ったものを選ぶ必要がある。

 お試し価格で利用できるのは、1店舗につき1回のみ。利用者はサービス利用後1週間以内にサイト上でアンケートに答える必要がある。回答は店側に伝えられ、サービス内容の改善などに使われる。

 ただ、利用者が負担を感じないように「店側の勧誘活動は厳しく禁じている」(新子社長)という。

 個人消費が冷え込むなか、ターゲットを定めて試用してもらう顧客開拓戦略も活発化することになりそうだ。

4月15日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100414-00000032-fsi-bus_all

お試し体験サイト「トラコレ」のHP
https://www.tryfeel.jp/

【顧客囲い込み、アフターフォロー、リピート率UPに関するニュース・情報】