クラウドサービス隆盛の中、TSUTAYAはアナログ世代囲い込みへ奔走

5月30日10時40分配信 MONEYzine
 音楽や映画をネット上からダウンロードする従来の形式から、今後はコンテンツをクラウド上で視聴することができるサービスがアップルなどから始まると観測されている。クラウドサービスならば、ダウンロードいらずでパソコン内での容量を気にすることもなく、バックアップの必要もなく、デスクトップ・ノート PC・スマートフォンiPadといったどのデバイスからでも視聴できることがメリットである。

 また書籍もAmazonKindleや、アップルのiPadの登場で、電子ブックの割合が増加するのも間違いない。iPhoneアプリで好評のコミック等が100円から読むことができる電子書籍時間貸しの「Renta! 」(株式会社パピレス)は、iPadではWebサービスで対応する。

 そのようなオンライン上でのサービスが激化する中、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)は、電子化されていない分野の強化を始めているようだ。

 同社は日本最大級規模を誇るオンライン中古本販売の「イーブックオフ」を運営するネットオフと資本・業務提携し、中古古本業に乗り出した。事業名は「ECO BOOKS」で今年中にTSUTAYA各店舗で中古本を買取・販売する。ネットオフが運営する「イーブックオフ」と買取した書籍を相互に供給していく。

 さらに代官山の旧山手通り、約12,000平方メートル(3,630坪)の広大な敷地に、「森の中の図書館」をイメージした国内最大規模の TSUTAYAを来春オープンさせる。本・映画・音楽のラインナップは、懐かしの作品やヴィンテージものも取り揃え、中高年層のニーズにもこたえるお店づくりを目指す。カフェやレストラン、ショップなどテナントも展開する。

 店舗数も1390(3月末時点)から来年3月末には1440まで続々と増やす計画とのこと。ファミリーマートENEOS、カメラのキタムラ、ガスト、スリーエフなどと提携しているTポイントカードも順調で、3月末時点で会員数は3462万人。提携企業69社、店舗数は31,657となった。

 いくらネットが充実しようともなくなりはしない本・CD・DVDといったものを、TSUTAYA店舗・オンライン販売やネット宅配レンタルで網羅し、生活に欠かせないコンビニなどをTポイントカードで集約していく同社。そして、ネットがいくら便利になったとしても、アナログを支持する者、利用する者がいなくなるわけではなく、特に中高年層にはネットが苦手な人も多い。そういったアナログ層へのサービス充実がCCCの狙いなのかもしれない。
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