町中に溢れる「ハロウィン」 「経済効果」はどれくらい?

週刊文春 10月14日(木)12時12分配信
 九月初旬から、街のあちこちで「ハロウィン」関連商品を見かけるが、いまだにハロウィンが何だかわかっていないお父さんも多いはず……。

「ハロウィンとは古代ケルトで行なわれていた年越し行事に由来し、万聖節(諸聖人の祝祭)の前夜祭として十月三十一日に催されます。もともとは霊の呼び戻しや悪魔払いなど呪術的要素の強い行事でしたが、アメリカに渡り、子供も楽しめるよう仮装をしてお菓子をもらったりパーティをするユニークな行事に変化しました」(和文化研究家・All About「暮らしの歳時記」ガイド・三浦康子さん)

 急に日本でメジャーになったのはなぜ?

「十月はお中元とお歳暮の間、そしてクリスマスを控えた端境期で、流通業や食料品メーカーにとっては厳しい時期なんです。そこでこの時期に稼げるイベントとして、ハロウィンを業界がこぞって盛り上げてきた結果です」(経済評論家・平野和之さん)

 経済効果はいかほど?

「六〇〇億円前後と言われています。まだクリスマスの十分の一、バレンタインの半分程度に過ぎませんが、すでにホワイトデーの経済効果は超えています」(同前)

 たとえばこんなところにも影響があった。

「ハロウィンの仮装衣裳の売り上げは、ここ三年間で約一・二倍に伸びました」(仮装衣裳専門業者)

「一〜二年前から急に『ハロウィン用の大きなカボチャはありますか』という問い合わせが増えました」(農産物直売所「かぼちゃ屋」)

 この調子なら、来年はもっと景気がよくなる?

「残念ながら難しいでしょう。なぜなら、すでに日本はイベントインフレ状態。『節分の恵方巻』『ボジョレーヌーボー解禁』など、以前はあまりメジャーではなかったイベントが販売促進目的で次々にクローズアップされ、消費者はイベント疲れを起こしています。クリスマスやバレンタインは、恋愛要素が強いイベントのため、消費意欲の強いF1層(二〇〜三四歳の女性)や男性がたくさんお金を使ってくれますが、ハロウィンはそれも考えにくい」(流通ジャーナリスト・金子哲雄さん)

 ハロウィン仮装の婚活パーティが流行すればいいのかも。 (岡崎博之)

週刊文春2010年10月21日号「THIS WEEK 社会」より)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101014-00000002-sbunshun-bus_all
【顧客囲い込み、アフターフォロー、リピート率UP、マーケティングに関するニュース・情報】
http://www.active-link.jp/