低迷国内市場「つぶやき」で打破 ホンダなど拡販にツイッター

フジサンケイ ビジネスアイ 10月23日(土)8時16分配信

自動車メーカーが、簡易投稿サイト(ミニブログ)「ツイッター」を使って新車を拡販する動きが相次いでいる。ホンダが今月発売した主力小型車「フィット」のハイブリッド車(HV)の広告に使い始めたほか、日産自動車も年末に投入する電気自動車(EV)「リーフ」のサイトを開設した。国内市場の縮小が続く中、各社とも消費者と双方向の対話が可能な新媒体を武器に、「車離れ」にブレーキをかけたい考えだ。

 ツイッターは「つぶやき」と呼ばれる1回当たり最大140文字の文章を投稿し、サイトの登録者らが閲覧、返信できる。

 ホンダの活用法はフィットHVのデモカーを走らせ、ツイッター上で、例えば「もう川越はすぎました」「標識には○○と書いています」などとつぶやく。これをヒントに利用者がフィットの居場所を見つけ、発見者にはプレゼントを贈る仕組みだ。同社は「ゲーム感覚で楽しんでもらい、フィットHVへの関心を高めたい」としている。

 日産は8月から、ツイッターで閲覧者とリーフについて“質疑応答”を繰り広げている。「フォロワー」と呼ばれる定期的な閲覧者は6000人以上に達したという。

 開発段階からツイッターを活用するメーカーも出てきた。川崎重工業は来年にも欧州で発売予定の大型バイク「ニンジャZX−10R」について、ツイッター上で開発コンセプトや秘話を英語で世界に発信している。バイクファンの一言が開発の参考になるほか、情報を小出しにすることで「ファンの反応や関心度もうかがえる」という。

 各社がツイッターによる販促に乗り出した背景には、人口減少や景気低迷で国内販売が頭打ちになっていることがある。国内の新車販売台数(四輪車)は2000年度の約597万台から09年度には約488万台まで減った。

 ツイッターによる広告は、テレビCMなどに比べるとコストも格段に低い。ある自動車大手関係者は「景気低迷で広告費は軒並み減っている。メーカーはより確実に、直接、顧客とつながる効果的な広告媒体を模索している」と指摘する。

 手軽にメッセージを届ける媒体として、ツイッターへの期待は大きい。ただ、新媒体だけに現時点で販売効果は未知数で、広告の手法も確立していない。当面はどう拡販に結びつけるか、各社とも手探り状態が続きそうだ。(是永桂一)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101023-00000010-fsi-bus_all
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