中部の外食や食品企業、野菜高騰で知恵 サラダバー値下げ

2010/10/26 6:12
猛暑などで生鮮野菜の価格が高騰している。外食や食品メーカー各社では、逆境を追い風にしようと販売戦略に知恵を絞り始めた。サラダバーの値下げや、比較的安いもやしの販促を小売店に提案するなど価格に敏感な消費者の心をつかむのが狙い。レタスなど需要の高い品は小売店で値が下がる気配はなく、食卓から遠ざかりつつある野菜に各社は商機を探っている。

 ステーキチェーンブロンコビリーは、サラダバーのランチ価格を今月8日から全店舗で30円引き下げ、330円とした。サラダバーは、デザートも含めて常時20種類以上の品目が並び、多くの顧客が注文する人気商品。「この時期だからこそインパクトがある」(同社)と値下げに踏み切った。値下げ後はサラリーマンや主婦などの注文がこれまで以上に増えているという。

 同社は農家と長期契約を結び、生鮮野菜の相場に影響されないよう原材料コストを安定させており、値下げへ向けた下地はあったという。昨年12月にもステーキなど主力商品で値下げするなど、食材の安定価格での調達を強みにしており、客足が鈍化する競合他社に差をつける。

 焼き肉チェーンのあみやき亭では生野菜やデザートなどのサラダバーを580円で提供。価格は据え置いたが、ここでも「異変」が起きている。

 これまでのサラダバーの主役はケーキや果物といった食後のデザート。しかし、最近はレタスやトマトなどがあっという間に消費されるという。

 野菜の高騰を受けて人気を呼ぶ商品もある。カゴメの西秀訓社長は「野菜ジュースやトマトの缶詰は消費者から受け入れられる」と説明する。生鮮品には手を出しにくい消費者が手軽に野菜を摂取できると考え、購入するからだ。カゴメでは猛暑の影響もあるが、10年4〜9月期の野菜ジュースの売り上げが前年同期比で6%伸びた。

 ミツカンは営業担当者が、価格が安定しているもやしの調理法などを小売店に提案しているという。野菜高騰が直接、業績に影響することはないが、販促活動で小売店との関係を強化し、自社製品の売り上げにつなげたい考え。

 名古屋市によると、昨年よりも2倍以上高くなった野菜もあるという。同市の「中央卸売市場北部市場」の10月11〜20日での野菜卸値は、1キログラムあたり平均で、レタスが前年同期比2.2倍の186円、トマトが同1.7倍の471円、タマネギが同1.6倍の120円に跳ね上がった。ジャガイモも36%高い151円となっている。
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