クリスマス 「イエナカ」定着 でもケーキは2万円

毎日新聞 11月20日(土)13時7分配信
街中でも華やかなイルミネーションが目立つクリスマス商戦の季節がやってきた。世相を反映してか最近は、レストランではなく家で過ごす「イエナカ」傾向が定着とか。あなたなら、どちらを選びます?【井田純】

「今年のクリスマスにタイトルをつけるとしたら」との問いに、答えの1位は「まったり」クリスマス−−。プランタン銀座(東京都中央区)が女性を対象に行った「クリスマスに関する意識調査」でそんな結果が出た。以下「家族(ファミリー)」「ほのぼの」と続く。「家で過ごす」という回答は78%で最多。今年のイブは金曜日だが「夜景の見えるレストランで豪華ディナー」などという雰囲気はうかがえない。

 不況が影響しているようにも見えるが、同社広報担当者は「昨年3位の『シンプル&倹約』が上位から消え、代わって5位に『ゴージャス』がランクインした。節約志向は止まったのでは」と話す。贈るプレゼントの「予算」、期待する「額」も共に伸びており、必ずしも経済的な理由ばかりでもなさそうだ。

 博報堂生活総合研究所の上席研究員、夏山明美さんは「日常の中の『小さな幸せ』を大事にする傾向が強まり、家で楽しむための消費が増えている」とみる。

 同研究所が2年ごとに実施する調査「生活定点」では「家の中より野外で遊ぶ方が好き」な層は年々減って今年は31.9%。「逆に『よくする趣味』に『パソコン』を挙げた人が32.3%で、初めて『屋外派』を上回るなど、住まいへの満足度が高まる傾向もうかがえる」

 こんな「イエナカ」傾向をターゲットに据えるのがそごう・西武(東京都千代田区)。クリスマスケーキとオードブルなどをセットに、おせち料理のような重箱に詰めた「クリスマスパーティーボックス」を発売した。有名シェフやパティシエの名を冠したセットは2万1000円だ。

 外食の方が安いのではとも思えるが「自宅で、家族や親しい人とちょっとぜいたくに楽しく過ごしたいというニーズは見込める」と西武池袋本店。10月末時点のケーキ予約も昨年の3倍に達して「イエナカが主流になったことを裏付ける」。

 いわゆる「セレブ」の間でもイエナカ派は増えている。「家にいるのが大好き」と語るのは、このほど俳優の石田純一さんと結婚式を挙げたプロゴルファーの東尾理子さんだ。鍋セットや米、野菜などの「お取り寄せ」を活用したホームパーティーの機会も多いそうで「クリスマスは2人とも仕事がなければ家でゆっくりしたい。お正月は親から『来い』と言われるでしょうから」と話していた。

 イエナカ傾向が強まる背景を、夏山さんは「暗いニュースも多く経済の先行きも不透明な今、かつての豪華クリスマスのような一時の『ハレ』だけで気持ちをキープできる状況ではない、という心理の表れ」と分析する。

 日常と非日常、ハレとケの境が接近し「ちょっと豪華で、しかもカジュアルという『ゴーカジュアル』な気分がクリスマスの消費動向にも反映しているのでは」とみる。
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