「緑茶の伊藤園」が3位浮上 紅茶とコーヒーが業績牽引

ダイヤモンド・オンライン 12月14日(火)8時30分配信
 飲料大手の伊藤園は、2011年4月期連結業績を期初予想より売上高で123億円、営業利益で18億円引き上げた。

 増収増益の背景は猛暑効果や米国事業の黒字化など。だが、今年上期の飲料市場シェアでは、コカ・コーラサントリーに次いでそれまで3位だったキリンビバレッジを逆転するなど、同社の勢いは業界で注目されている。

 伊藤園といえば緑茶飲料トップの「お〜いお茶」で、「緑茶」のイメージが強いが、緑茶、紅茶、コーヒーの3大嗜好品が3本柱になってきたことが見逃せない。しかも、飲料市場は2年連続でマイナス成長中。節約志向の強まりで、緑茶や水といった「家庭で飲める飲料」の販売不振が影響している。そうした逆境で茶類やコーヒーを伸ばしているので、なおさら健闘が際立つ。

 緑茶飲料では緑茶に対するこだわりが功を奏した。ファンが定着していたため、割安なPB商品も次々と登場したが、「トップブランドは指名買いが多く影響は軽微」(小売り業者)だった。

 紅茶飲料では、キリンビバの「午後の紅茶」シリーズが独壇場だった市場に昨年参入。「ティーティー」シリーズは、フレーバーをきかせた香りや味わいが受けて瞬く間に定番商品に成長。今上期は前期比で77%増の79億円を売り上げた。

 06年に買収したコーヒーチェーン「タリーズコーヒー」のブランドを冠したコーヒー飲料タリーズ」も、大半の小売りチェーンで棚を確保。標準価格が130円とライバル製品より高価にもかかわらず、伊藤園のブランドをまったく出さず、プレミアム感を出す戦略が当たり2ケタ成長を続ける。

 もっとも、前述のように国内飲料市場は頭打ち。伊藤園も猛暑特需の剥げる下期だけでは、販促費投入も予定され減益を見込む。

 また、茶類やコーヒーも、「若年層はカフェインを避ける傾向がある」(本庄大介・伊藤園社長)ため、一本調子の成長はありえない。海外展開やジュース類の開拓が課題となる。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木 豪)
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