下京・リド飲食街

2011年02月17日
 酔客誘う 懐かしさと新しさ
 細長い木造の建物の中を走る幅1メートルほどの廊下に沿って、飲み屋のガラス木戸が並ぶ。まるで、「昭和」にタイムスリップしたような空間だ。地元の住民らに50年以上愛されてきたJR京都駅そばの飲み屋街「リド飲食街」(下京区)。近年は、瀟洒(しょうしゃ)な料理店も仲間入りし、「古くて新しい」顔も持つ横丁に、ふらりと立ち寄った。
 薄暗い廊下をほろ酔い加減の客が行き交うリド飲食街。下京料理飲食業組合によると、1950年代前半、パリのキャバレー「リド」から名前をとってオープンしたという。60年代に盛んだった「ハーモニカ長屋」と呼ばれる建物で、木造2階建ての1階に12店が並ぶ。近年は若い人も楽しめる料理店が出店し、女性客も増えているという。
 飲食街の真ん中、「酒肴屋(さけのあてや) じじばば」ののれんをくぐった。カウンター前の11席は既に満員。背中にはガラスの引き戸が迫る。狭いが、肩のふれあった隣の客と意気投合し、心地よさに変わった。
 じじばばの開店は5年前。当時、空き店舗の多かった飲食街は薄暗く、店主の中村聡さん(45)も当初は「こんなところで営業できるのか」と不安に思ったという。しかし内装を明るくしてオープンしたところ、「怪しい路地のおしゃれな居酒屋」として注目されるようになった。
 仕事帰りのサラリーマンのほかにも、京都駅を利用する客らが、イベリコ豚の生ハム(700円〜)や、牛すじのチリソース煮(650円)などをアテに、スペイン産のワインや日本酒を楽しんでいる。
 隣に座った横浜市の中山俊也さん(33)も、3年前に偶然立ち寄った同店に、毎年通っている。「一見入りづらいけど、一度入ると店主さんの人柄もよく、ついつい長居しちゃいます」
 向かいの鍋店「門」は、ビールを片手に、小さなカウンターでカルビやホルモンを甘く煮る「ちりとり鍋」(2人前1300円〜)を楽しむサラリーマンでにぎわう。店主の福井宏之さん(40)は、「木屋町河原町にない雰囲気を楽しんでもらえれば」と話している。
 リド飲食街は下京区七条通烏丸西入東境町180。
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