キャビア生産に成功…チョウザメ養殖12年目

卵が高級食材・キャビアに加工されるチョウザメの養殖を進めている岡山県新見市の新見漁協は、飼育12年目にしてキャビアを作ることに成功。

 18日、大手百貨店「伊勢丹」(本社・東京)のオリジナル商品〈新見産フレッシュキャビア〉の名で3月2日から新宿店で販売されることになったと発表した。

 同漁協は、特産品化を目指して2000年、中国山地からの清流を引き込んだ養魚場「とと愛ランド」で体長15センチの稚魚2000匹から養殖を始めた。6年前に卵を持ち始め、毎年、県内外のホテル、料理店に卵を持った成魚約60匹前後を出荷してきた。

 成魚(1匹11キロ前後)は1キロあたり1万5000円〜2万円と高値だが、収益分岐点は出荷100匹で、高値で取引されるキャビアに加工するのが課題になっていた。昨年10月から飲食店などのアドバイスを受け、独自にキャビアの試作に挑戦していた。

 商品化されたのは、塩分3・5%、6%の塩味と、しょうゆ風味(塩分3%)の3種類。値段は、25グラム入り1瓶1万500円。

 伊勢丹は、優れた国産品の販売を目指して各種食品の調査をする中で、新見産キャビアに出会ったという。発表に同席、試食した同社食品営業部のバイヤー池田大輔さんは「きれいな水で育った魚の卵だけに、新鮮でおいしい。輸入品の半分の塩分で、そのまま食べると素材の味がよく分かる。国産の安全安心な食品。輸入物より割安で、客に喜んでもらえるはず」と太鼓判を押した。同社は、客の意見も聞きながら必要な改良も加え、「夏の中元商戦の名物にしたい」としている。

 同漁協は、大量生産の体制を作ろうと現在、養魚場にキャビアの生産工場を建設中で、夏までに800個の売り上げを目指している。現在、3000匹のチョウザメの養殖をしているが、販売実績をみて、養殖池を増やす。

 土屋宣組合長は「チョウザメは神経質な魚で、苦労は多かったが、やっとここまで来られた。応援してくれた市民らに感謝し、安定供給に努力したい」、発表に同席した石垣正夫市長は「超A級グルメの特産品。できる限り支援する」と話していた。

(2011年2月19日19時00分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110219-OYT1T00261.htm

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