人・あきた:ファーマーズ・カフェ開催、菊地晃生さん /秋田

毎日新聞 4月4日(月)11時40分配信
 ◇多様な農業尊敬しあう
 農家や農業に関心がある会社員や学生、流通・食品業界関係者ら約90人が秋田市のアルヴェに集まり、農業の未来について熱く議論した「あきたファーマーズ・カフェ」を開催。農業にかかわる人々の集まりを模索していたところに、消費者への直販に取り組む神奈川県の養豚業、宮治勇輔さんらと出会い「まずはオープンに人を集め、未来へのビジョンを共有する“場”を作ろう」と実現させた。
 農家でない人々の食や農への強い思いは、参加した若手農家にとっても驚き。「ちょっとした“事件”と振り返る人もいた」
 潟上市飯田川で代々農業を営んできた一家の長男だが、愛知県の大学、大学院で建築を学んだ。当初帰郷する気はなく、緑地などを設計する北海道の企業に就職。しかし、やがて「自分の心の原風景」である農村の未来に不安を覚えるようになった。
 農地を守ってきた祖父が5年前に交通事故に遭い、やがて亡くなる。父は先に亡くなっており、08年に祖母と母が残る実家に帰った。
 県内の大規模農場で1年間働いたが、自分が目指す農業とは違うと感じた。そのころ田を耕さず農薬と化学肥料、それに堆肥(たいひ)も不使用の自然農法普及を目指す千葉県の農業指導家・岩沢信夫氏を著書で知り、高速バスで通って技術を習得。冬場も田に水を張るなどの手法を実践した。その結果、コメの味や香りがよくなったと感じる。販売も、友人や知人に年間契約でコメや野菜を送る独自の方法。「都市の食卓と生産の現場を、顔が見える関係で直接つなげたい」との思いを形にした。
 自身は自然農法にこだわるが、ファーマーズ・カフェでは多様な農業のあり方を認め、尊重し合う関係を目指す。「そこに秋田を愛し、農業を中心に連携するという思いがあれば」。野菜のパッケージデザインのコンペ、若手農家と都会の女性との交流、地場産品を使った飲食店開業の指導……。カフェでの出会いからいくつものアイデアを思い描いている。【岡田悟】
………………………………………………………………………………………………………
 ■人物略歴
 ◇きくち・こうせい
 潟上市出身。名古屋工業大博士課程中退。FarmGarden黄昏(たそがれ)園主。日本不耕起栽培普及会会員。祖母と母、妻と1歳の長女。黄昏のホームページはhttp://farmgarden.jimdo.com/

4月4日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110404-00000107-mailo-l05

【顧客囲い込み、アフターフォロー、リピート率UP、マーケティングに関するニュース・情報】
http://www.active-link.jp/

【飲食店向けに特化した携帯メールフォローシステム「グルメール」月々3,150円】
http://grmail.info
http://twitter.com/grmail1101