APカンパニー、全国の漁師と直接契約 居酒屋でとれたての魚提供

2011.7.18 05:00
 居酒屋チェーンを全国展開するAPカンパニー(東京都港区)は、全国各地の漁師と直接契約し、とれたての魚介類をその日のうちに、関東の居酒屋で割安に提供する仕組みを新たに構築した。

 飲食業者は通常、卸売市場や仲卸業者などを通して魚介類を仕入れている。同社は、鹿児島県錦江湾など全国5地域の漁師と、全漁獲量の買い付けを条件に契約を結び、魚介類を水揚げ当日の夜には都内などの店舗で提供できるようにした。同じ漁場の魚介類を市場や卸を通す場合と比べ、買い付け価格は水揚げ状況により異なるが半値程度まで抑えられ、顧客に割安価格で提供できるとしている。

 この仕入れ方式を導入した居酒屋「四十八漁場(よんぱちぎょじょう)」の1号店を、東京・五反田で15日にオープンした。今年度内に、東京・恵比寿や横浜市などで10店舗を目標に開設する計画だ。

 市場を通さない流通システムにとどまらず、同社は漁業に参入して新鮮な魚介類の入手態勢をより強固にする。その一環として、宮崎県延岡市の須美江地区でアオリイカの定置網漁などを行う漁師3人と社員契約を結んだ。社員には、日々の漁獲量に関係なく月給を支払い、社会保険にも加入させるという。

 ただ、漁師からの全量買い取り制度は、同社のリスク要因でもある。販売予定を超える量やメニューにない魚介類でも引き受けなければならないからだ。この点については、今後、四十八漁場の店舗を増やすほか、新たなメニュー開発や希望する小売店への販売などで対応していく。また、不漁の場合に他の地域の漁師がカバーできるよう、“契約漁師”の数を増やす考えだ。

 米山久社長は「新鮮でうまさや安さを併せ持つメニューを提供することが、当社のブランド構築につながると考えている。また、今回の取り組みは漁師の所得や生産性の向上につながると期待している」と話している。

http://www.sankeibiz.jp/business/news/110718/bsl1107180502004-n1.htm

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