「ヒロメ」を大阪、兵庫のスーパーで販売 和歌山南漁協
(2013年03月08日更新)
和歌山南漁協（本所・和歌山県田辺市江川）で水揚げされる「ヒロメ」（ヒトハメワカメ）が９日から、大阪府と兵庫県の総合スーパー「イオン」27店舗で販売される。イオンでの本格的な販売は４年目。漁協関係者は「少しずつだが、ヒロメの良さが広まってきた。今後も多くの人に知ってもらえるよう、取り組んでいきたい」と話している。
扱うのは、大手スーパーのイオンリテール（本社・千葉市）が経営する大阪府の18店舗と兵庫県の９店舗。昨年は54店舗だったが、今季は半分に絞った。「紀州ひろめ」の名で、４月上旬まで販売する。販売量は昨年並みの約１トンを予定している。
イオンでの本格的な販売が始まったのは２０１０年。市や漁協が06年から、大阪府内の店舗で開いた「田辺フェア」でＰＲ。好評だったことで、取引が始まった。
毎年の販売期間中、週末に漁協職員が店舗に出向き、試食販売をしている。客からは「ワカメとは違った味や食感」「おいしい」などと好評。漁協の担当職員は「お客さんが声を掛けてくれることが増えてきて、少しずつ旬のヒロメを知ってもらえるようになってきた」と話す。イベントに出展したり、テレビで取り上げられたりしたことなどから、東京や大阪の飲食店や個人からも注文が入るなど、出荷先は広まっているという。
ヒロメは紀伊半島南部など、全国でも限られた海域にしか分布しない希少な海藻。ワカメと同種だが、とろみとシャキシャキとした食感が特徴。食物繊維の一つ「フコイダン」がワカメやコンブより多く含まれていることが研究で分かっている。
和歌山南漁協では毎春15〜20トンを水揚げしている。今年はいまのところ、不漁傾向という。
【和歌山南漁協がイオンに出荷するヒロメ（７日、和歌山県田辺市磯間で）】
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=248729
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