藤沢「みやじ豚」が精肉宅配開始へ 地産地消を推進/神奈川

2013年3月8日

 藤沢市でブランド肉の生産・販売を行っている「みやじ豚」が、4月から精肉の宅配事業を始める。牛乳の宅配網を活用。湘南の一部地域を対象に、牛乳と一緒に同社の豚肉やその加工品を配送する。地産地消の推進と同時に、1次産業が食品加工、流通までを手掛ける「6次産業」の仕組みを構築。経営の多角化を図る考えだ。

 茅ケ崎市の牛乳宅配会社「ケイ・フロント・サービス」と提携。同社の宅配網を活用し、牛乳や豚肉のほか、地元農家が手掛けた旬の野菜も配送する。対象地域は当面、藤沢市鵠沼・片瀬・辻堂東海岸とし、注文は同社のコールセンターが受け付けるという。

 みやじ豚での豚の飼育数は約700頭。平均的な養豚農家と比べるとかなり少ないというが、豚のストレスを減らすため、兄弟同士を同じ部屋で育てる「腹飼い」などさまざまなこだわりを持つ。最高級の肉は100グラム350円と高価だが、今では湘南地域を代表する銘柄豚として多くのファンを持つ。

 湘南地域の飲食店に卸したり、インターネットの通信販売を手掛けたりと、独自の販路獲得に努めてきたが、宅配の狙いについて、宮治勇輔社長は「地元の人にもっと肉を味わってほしい」と力を込める。ユニークな取り組みは「六次産業化・地産地消法」に基づく総合事業化計画の一つとして、関東農政局から認定も受けた。

 宮治社長にとって、消費者に顔の見える商品を届けたいと思うに至った「原体験」は学生時代。友人を自宅へ招き、バーベキューをしたところ、父が手間暇かけて育てた豚の肉は大好評だったが、「どこで売っているの?」と聞かれ、答えられなかった。

 大学卒業後、一度は会社員を経験したが「農業も生産から販売まで一貫したプロデュースを行うことができれば、まだまだ可能性がある」と家業を継ぐことを決意。2006年、会社を設立した。今は父と弟が生産、宮治社長がプロデュース担当と、各自の役割を明確化している。

 「1次産業をかっこよくて、感動があって、稼げる3K産業に」がキャッチコピー。宮治社長は、今後も新たな挑戦を続けながら、農業の楽しさを広めたいと考えている。

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