十勝地盤のダイイチ、ヨーカ堂と提携 調達・物流を効率化

2013/7/23 22:55

十勝を地盤とする食品スーパー中堅のダイイチは23日、イトーヨーカ堂と資本・業務提携すると発表した。道内最大手のアークスを軸に大手の市場寡占化が進むなか、全国大手との連携で生き残りを図る。経常利益ベースで8期連続増収増益を見込むなど業績は比較的安定しているが、余力のあるうちに抜本的な基盤強化策を打ち出すことにしたようだ。

 ダイイチは普通株式171万6000株の第三者割当増資を実施し、ヨーカ堂が8月26日に全株引き受ける。出資比率は議決権ベースで30.04%で、取引先持株会に代わりヨーカ堂筆頭株主になる。調達資金約15億9800万円は店舗網拡充に充てる。

 業務提携の具体的内容は今後詰めるが、商品の共同調達や物流効率化のほか、セブン&アイグループのプライベートブランド(PB)「セブンプレミアム」の供給などが柱になるとみられる。

 ヨーカ堂は首都圏中心に全国180店を展開するが、道内は12店にとどまる。特にダイイチが21店のうち18店を集中する十勝、旭川両圏は2店のみ。逆に札幌圏はヨーカ堂が7店、ダイイチが3店で、両社は「地域的にも競合が少なく、提携で補完効果が期待できる」との思惑で一致した。

 ダイイチは2011年秋、同じ十勝を地盤とするいちまる(帯広市)と資本・業務提携したが、道内スーパー大手との規模の差は埋めがたく、2年足らずで第2弾の提携に踏み切る。

 ダイイチは06年9月期以降、経常利益ベースで増収増益を続け、純利益も特別損失計上などを除けば増加基調。ただ地元の帯広圏、旭川圏の売り上げは伸び悩み気味。仕入れ見直しやロス削減などによる利益率改善にも限界があり、来春にも想定される消費増税後の競争激化をにらみ、「次の一手」に打って出た。

http://www.nikkei.com/article/DGXNZO57665900T20C13A7L41000/

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