トヨタ、「事業仕分け」開始 今期の黒字化目指す

トヨタ自動車が、赤字見通しの2010年3月期連結決算を黒字化するため、特別チームによる「事業仕分け」を始めた。設備投資や経費の無駄を徹底的に洗い出し、緊急のもの以外は来期以降に先送りする。これまで11年3月期の黒字転換を目指してきたが、今期に前倒しで達成する可能性も出てきた。
11月に発表した今期の業績予想は、2千億円の純損失だったが、5月の予想より赤字幅は3500億円縮まった。原価低減や自動車ローン事業の回復による収益改善額は、1兆2500億円。各国政府の買い替え支援策を追い風に、09年度の販売計画も53万台増の703万台に修正するなど、業績が上向き、黒字化が視野に入ってきた。
今後の為替相場の動向にもよるが、トヨタが09年度下期に想定する1ドル=90円近辺ならば、「ぎりぎり黒字化が可能なところまできている」(関係者)という。
ただ、円高ドル安の為替相場に加え、各国の支援策終了後の反動減も予想され、事業環境は不透明。手を打たなければ、来期まで3期連続の赤字になる恐れもある。一方、ホンダや日産自動車が今期、営業黒字を予想。特別チームによる緊急対応の背景には、トヨタの危機感と焦りもあるようだ。(中川仁樹)
http://www.asahi.com/business/update/1215/NGY200912150021.html?ref=goo
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