MMに省エネ住宅集結、太陽光・燃料電池・電気自動車(EV)を活用/横浜

カナロコ 10月24日(日)14時0分配信
太陽光に燃料電池、電気自動車(EV)―。最先端の省エネ住宅技術が11月、横浜・みなとみらい21(MM21)地区の住宅展示場に勢ぞろいする。スマートグリッド(次世代電力網)を想定した実証実験で、大手住宅メーカーが技術を一挙に披露。住宅にとっても省エネは今や欠かせないキーワードで、各社とも販売促進に向け技術を競い合う。

 MM21地区の中心部にある住宅展示場「横浜ホームコレクション」が会場。現在は約20棟が立ち並ぶ。この展示場を小さな街に見立てて実証実験する。横浜市が進める「横浜スマートシティープロジェクト」の一環。

 街区内西側の一画では、住友林業が新たにモデルルームを建設中だ。11月の完成予定で、工事は最盛期を迎えている。

 太陽光発電燃料電池を導入するほか、EV用の電池を使って太陽光発電による電力を蓄電し、家庭内の消費電力を賄う仕組みを紹介する。住宅内で使うエネルギーを総合的に管理・制御し「見える化」するシステムも導入するという。

 同社は、今回展示する技術を使った新商品「蓄電池搭載住宅」を2011年中に実際に売り出す計画だ。

 住宅の先端技術は通常、各社それぞれの研究所で実証実験した後にモデルハウス単独で展示する。今回はアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせた市の呼び掛けもあり、街全体でスマートグリッド構想を実証するため、既存の住宅展示場を使うことになった。

 展示場では大和ハウス積水ハウスなども自社の技術を紹介。隣接するモデルハウスで太陽光発電による電力を共有し合ったり、EVに実際に充電したりするという。

 従来型の太陽光発電では日中発電した電力は、居住者が使わなければ家庭で消費されず電力会社に売電することになる。蓄電池を使った新しいシステムなら日中、発電した電力をためて、夜間使うことができる。複数の住宅で電力を共有できるシステムを導入することで、日中居住者のいる住宅で太陽光発電電力を使うこともできる。

 夏場には、夜間電力を蓄電しておいて、日中の消費電力を補うこともできるという。スマートグリッドは、この仕組みを街全体で融通し合うことで、自然エネルギーを効率的に最大限利用することを想定している。

 ◆「横浜スマートシティープロジェクト」(YSCP) 次世代エネルギー社会システムの早期普及を目指す横浜市による取り組みで、市と民間企業5社(アクセンチュア東芝明電舎日産自動車パナソニック)を中心に、多様な取り組みを計画。今回の技術披露もこの一環で「住宅展示場プロジェクト」として位置づけている。今後、港北ニュータウン都筑区)などの既成市街地や、金沢区臨海部などでも実証実験を展開する計画。
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