完了か!? Yahoo! の Google 採用プロジェクト

japan.internet.com 12月16日(木)8時1分配信

Yahoo! JAPAN は2010年11月25日、同年に検索されたキーワードを集計し「2010検索ワードランキング」をランキング形式で紹介した。総合ランキング1位に輝いたのは「You Tube」、3位には「Google」となり、Yahoo!×Google検索エンジン連合の複雑な関係をチラリと垣間見る結果となった。

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また、「日本全国!急上昇ワードランキング」では、都道府県別の年間急上昇ワードランキングが10位まで発表され、地域ごとに異なる検索ワードが挙がったことは非常に興味深い結果だ。佐賀県熊本県長崎県のトップは「台風情報」、宮崎県は「台風情報」を抜いて「口蹄疫」が1位、北海道及び東北地方の全域では「地震情報」が1位となった。一方、東京は三軒茶屋江東区住吉の飲食店が1・2位を占めた。
2010年11月までは YST を基本として、こうしたワードの検索結果を提供していた Yahoo! だが、筆者の確認しうる限りの範囲では12月1日をもって、オーガニック検索結果は Google テクノロジーの採用が完了した。
ここで注意したいのが、一口に検索結果といっても画面"全て"Google と同一になっていないという点だ。
例えば関連語検索。実際に「ローン」や「中古車」の検索結果に表示されるそれは Yahoo!Google で全く異なる。
また、「外国為替」の検索結果では、Yahoo! の検索結果の最上部には Yahoo! ファイナンスによる為替レートが表示され、事実上の4位表示枠には"外国為替に関するニュース"として Yahoo! ニュースが表示される。(図1)

一方 Google では Yahoo! 系コンテンツの"特設枠"はなく、検索結果最下部に各新聞のオンライン版のヘッドラインなどが表示されている。検索ワードによってはリアルタイム検索結果も表示される。(図2)

こうした状況を見ると、2010年7月のリリースにあった Yahoo! 独自の検索結果配置のロジックも、すこしずつではあるが、同時に動き出しているのではと考えられる。
仮に上述したような検索ワードで、Yahoo! における検索結果で上位に表示されていても Yahoo! 独自コンテンツの特設枠出現によって、検索結果順位は今後大きく変化することが容易に想定される。よって、現段階のアクセス数を元に各種の概算値を算出するのは少し早いだろう。
巷では Yahoo! の検索結果が完全に Google に置き換わったことが噂され、Yahoo! JAPANGoogle テクノロジー採用プロジェクトは完了したように見える。ただし、実はまだほんの初期段階に過ぎない事を念頭に入れ、引き続きの動向に注目したいところだ。
(執筆 アウンコンサルティング株式会社 マーケティンググループ・チームマネージャー栗原悠)
記事提供:(((SEM-ch))) 検索エンジンマーケティング情報チャンネル

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