【台湾】台湾ホンダ、インサイト投入:ハイブリッド車普及に弾み

NNA 12月27日(月)8時30分配信
 台湾ホンダは24日、ハイブリッド車(HV)「インサイト」を発表した。日本からの輸入にもかかわらず、域内市販のHVとしては最安値となる100万台湾元(約277万円)以下に抑えたことで、普及に弾みがつきそうだ。同社は昨年から環境保護への取り組みに力を入れており、インサイト投入によりグリーン施策を強化する。【田村まどか】

 HVは本体価格が高いのがネック。同社の調査によると、自動車保有者のうち65%が「HVに興味がある」と答えている。しかし台湾で流通しているHVの中で最も安いのは129万元。高いものだと519万元に上る。昨年2月からは貨物税半減措置が適用され、徐々に普及し始めているが、それでも新車市場全体に占める割合は1〜11月時点で1.17%と低水準にとどまっている。

 こうしたなか、台湾ホンダはHVへの本気度を示すため、99万9,000元と競争力のある価格に設定した。低価格の秘密はホンダが独自開発したHVシステム「IMA」。主力のガソリンエンジンをサポートするモーターを従来品に比べ軽量・小型化したことが特長。また、他の車種と一部部品を共有することなどで徹底したコスト削減を実現したという。

 円高という逆境下での投入となったが、鈴木良幸董事長は「なんとか日本の輸入車を100万元以下で売りたいと思っていた」と説明。「HVのシェアでどれくらい取れるか分からないが、市場の底辺拡大につながれば」と期待感を示した。

 昨年11月下旬から予約を受け付けており、すでに73台の注文が入っている。来年2月中にも納車できる見通しだ。台湾での生産はスケールメリットが見込めず開発コストが高くつくため、当面は日本からの輸入で対応する。

 同社は昨年末に開かれたモーターショー「台北国際車展」を手始めにグリーン施策を開始した。今年に入ってからは行政院環境保護署から自動車メーカーで初めてグリーンマークを取得するなど、環境保護に力を入れている。

 ■来年は3万台目標

 鈴木董事長は同日の記者会見で今年の新車市場動向に触れ、「貨物税減免措置がなくなり、上半期は大きく落ち込むと予測していたが、各社の活発な販促や中台経済関係の好転で順調に回復した」と振り返った。通年では33万台とみる。

 来年もこうした環境は変わらず、33万台を維持すると予測。同社は5車種(モデルチェンジなどを含む)を投入し、積極的な販促を展開する計画で、販売目標は今年の2万5,000台を上回る3万台とした。
最終更新:12月27日(月)8時30分
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