街に「避暑地」が続々 熱中症対策に、飲食店などが「涼み」スペース

産経新聞 8月8日(月)7時56分配信

 節電意識の拡大で冷房の使用自粛に伴い、熱中症が懸念される中、飲食店などが熱中症防止に向けた取り組みを始めている。比較的店舗が空いている時間帯にリーズナブルな涼めるプランを始めたり、店舗外に休憩できるスペースを設けて飲料水を提供したり。今夏、こうしたサービスも利用し、熱中症防止を図りたい。(森本昌彦)

 ◆官民共同で

 「お店を開けている以上、エアコンを稼働させないといけない。そこを『憩いの場』として提供しようと始めました」。6月27日から「ひと涼みセット」(315円)を始めた「ステーキハンバーグ&サラダバーけん」を運営する「エムグラントフードサービス」(東京都渋谷区)の広報担当、彦坂真依子さんは話す。

 ひと涼みセットは、全国の直営49店舗で平日の午後2〜5時、22種類のドリンクバーと最大17種類から選べるアイスクリームバイキングがセットになっている。単品だとドリンクバー315円、アイスクリームバイキング399円。地域貢献事業として始め、315円のうち105円は東日本大震災義援金として送られる。

 同社の取り組みは、官民共同で熱中症予防に取り組んでいる「熱中症予防 声かけプロジェクト」(http://www.hitosuzumi.jp/)が提唱する「まちの避暑地」構想の一つ。店舗や事業所が「ひと涼みしてください」と呼びかけ、避暑地になることで熱中症の防止を図る試みだ。

 横浜市神奈川区大口通商店街もプロジェクトに賛同し、7月中旬から取り組みを始めた。歩行者天国となる午後3〜6時に商店街の5、6カ所に椅子を設置し、買い物客が休憩できるスペースを設けた。熱中症防止のための塩あめの配布も行っている。プロジェクトの事務局によると、賛同する企業は増えており、今後同様の動きが広がる見込みだという。

 ◆気軽に利用を

 地域で涼める休憩スペースを提供する飲食店を紹介するウェブサイトも登場している。飲食店検索サイト「ぐるなび」を運営するぐるなび(東京都千代田区)の千葉営業所は他企業と協力し、「がんばろう!千葉 飲食店節電キャンペーン実行委員会」を設立。特設ページ(http://www.gnavi.co.jp/prt/chiba/setsuden/)で、「街のオアシス!休憩できるお店」として案内している。

 このうち、「しゃぶしゃぶ温野菜 北習志野店」(千葉県船橋市)では店舗の前に3、4人が座れ、ウーロン茶を自由に飲めるスペースを設置。居酒屋「炭・鮮・地産 SHIN」(柏市)も店外の日陰の場所にベンチを設け、休憩する人に店員が冷たい水を持っていったり、店内に入って涼んでもらったりすることもあるという。特設ページにはこのほか、飲み物1杯の注文でも気軽に涼むことのできる店が掲載されている。

 暑い日には屋外を歩くだけでも熱中症になる危険性がある。休憩できるスペースや施設を設けている自治体もあり、適度な休息を取って熱中症を防止したい。

 ■救急搬送者、既に2万4500人超

 総務省消防庁熱中症による救急搬送状況(合計速報値)によると、5月30日から7月31日までに、全国で2万4790人が熱中症のため救急搬送された。このうち43人が死亡し、637人が重症と診断された。比較的暑さが和らいだ7月18〜24日・25〜31日の救急搬送者数は2000人台で、11〜17日の6895人の3分の1以下となった。

 昨年の7〜9月の月ごとの救急搬送者数を見ると、8月が2万8448人で最も多くなっている。気象庁が7月25日に発表した3カ月予報では、8月の気温は平年並みとの予想で、熱中症にならないよう注意を払いたい。

 ■節電・夏を乗り切る「家庭の知恵」募集

 東日本大震災は大きな被害をもたらしました。福島第1原発の事故の影響で、電力不足や風評被害も起きています。こうした中で、私たちが今できること、家庭で実践している節電・エコ対策、夏を乗り切る方法、思いついたアイデアなど「家庭の知恵」をお寄せください。「私の“ワザ”」で随時紹介します。住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記し、〒100−8078 産経新聞文化部生活班まで。 〈メール〉life@sankei.co.jp

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