関西の小売り・サービス業、ネットの「新メディア」で集客

2011/9/3 6:06

 関西の小売りやサービス企業がインターネットの「新メディア」を活用した集客に乗り出した。大丸松坂屋百貨店若い女性向け衣料品で動画サイトを活用するほか、ウェスティンホテル大阪(大阪市)は交流サイトで近場の客の囲い込みを狙う。ネットは主に顧客層を問わず広い範囲で使う販売促進に利用されてきたが、特定の市場で場所を限定するなど、顧客との距離を縮めた形での活用が本格化してきた。

 大丸は関西4店で展開する20代の女性向け衣料品売り場「うふふガールズ」の販促で動画サイト「ユーストリーム」の活用を本格化する。4日開催予定のファッションショー「神戸コレクション」でブースを設け、来場客のファッションを撮影。後日、「人気モデルが選ぶおしゃれ女子」というテーマで来場者が登場する番組を放送する。

 若い女性向けの物販は“親近感の演出”がポイント。来場者を番組に登場させることで「うふふ」ブランドへの関心を高め、顧客とブランドの一体感をつくり上げる。人気モデルや店員の動画リポートを通して素材感や着心地など商品の特性を伝えるのに加え、顧客参加型の新しい手法で若い女性の取り込みを図る。

 ウェスティンホテル大阪は近く、割引や特典が受けられるクーポンの配信を交流サイトのフェイスブック(FB)を通じて始める。携帯電話の全地球測位システム(GPS)機能を利用した「チェックインクーポン」と呼ぶFBのサービスで、ホテル館内の飲食店で使えるクーポンを提供する。

 FBにはGPS携帯を使って自分の居場所をFB上に登録し、友達らに知らせることができる「チェックイン」機能がある。FB上で「チェックイン」ボタンをクリックすると、現在地周辺の店舗や駅などの一覧が表示され、利用者は自分の居場所を選んで登録する。

 ウェスティンホテル大阪は、この仕組みを活用。チェックインの際に現在地周辺施設の一覧が表示されたとき、同ホテル内のクーポンを配信しているレストランには印が出るため、近くに来た人を誘導できると期待する。外食では焼き鳥チェーンの鳥貴族(大阪市)も同様に集客にFBを活用している。

 企業はこれまでもインターネットを使って消費者に情報発信してきた。近年は顧客と双方向でやりとりできるブログやツイッターなども登場したが、広い範囲で一般の顧客向けがほとんど。FBのチェックイン機能にしても、全国チェーンのコンビニが利用するなどの例が目立っていた。

 だが、性別や年代、居場所など、より限られた範囲でより顧客に密着した形でのネット活用への期待が高まっている。集客や売り上げ拡大への具体的な効果はこれからだが、若年層を中心に新メディアの利用者が広がるなか、今後も活用する動きは広がりそうだ。

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