銀座最古の百貨店・松坂屋、30日に閉店へ

読売新聞 6月27日(木)11時59分配信

東京・銀座の百貨店業界が様変わりしつつある。

 銀座最古の松坂屋銀座店は30日に閉店し、2016年8月にはオフィスなども入る約15万平方メートルの複合ビルとして生まれ変わる。17年度には銀座で最大規模の商業施設が開業する。銀座では三越松屋、プランタン銀座も増床や改装を進めている。全国有数の買い物激戦区では、顧客層に合わせた戦略が欠かせなくなっている。

 開店から88年余りたつ松坂屋銀座店は関東大震災の翌年の1924年に開業した。バブル最盛期の1990年度の売上高は540億円に達したが、その後は百貨店としての独自性を打ち出せないまま三越松屋、プランタン銀座に対して劣勢に立たされていた。銀座の一等地にあるものの、売り場面積が2・3万平方メートルと手狭なことも苦戦を招いた。

 銀座でもユニクロや「ヘネス・アンド・マウリッツ」(H&M)といったファストファッションの出店が相次いでいる。若者の百貨店離れも進んでいる中で、さまざまな小売業による顧客の奪い合いは一段と激しさを増している。

 松坂屋銀座店では主力商品の衣料品の売り上げの伸び悩みが目立っていた。このため家電量販店やファストファッション「フォーエバー21」などを誘致。外国人客を誘い込もうと試みたものの、13年2月期の売上高はピーク時の4分の1以下の102億円に落ち込んでいた。

 16年に完成する新しい複合ビルは、地上13階、地下6階で、オフィスや多目的ホールが入居するほか、屋上には庭園も設ける。商業施設もテナントとして入るが、松坂屋を経営するJ・フロントリテイリングによると、「松坂屋が入居するかどうかは決まっていない」。銀座で百貨店を続けるかどうかは未定だ。
最終更新:6月27日(木)13時45分
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